リストラの常識が変わった今、情シスが考えるべきこと

リストラの裏側には、間接的な部分はありますが情シスが関係していることがあると思いませんか?

私は少なからずあると思っていて、責任はありませんが自己嫌悪に陥ったこともあります。

システムの導入によりリストラが行われると思い込む
システムの導入によりリストラが行われると思い込む
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IT活用で業務が効率化したことにより人員削減が行われる

情シスに所属する私はいつも考えていることですが、システムを導入したら効率化され人がいらなくなっていく、ということ。

以前の職場では、現場のシステムを導入する前は65人(社員25:パート社員40)の職場でした。

3,000万円くらいのシステム導入し業務の効率化を行い、システムが適用できないところはExcelマクロで効率化するなどして、最終的には51人(社員23:パート社員28)まで減ってしまいました。

売り上げはほとんど変わらず、従業員は14人減りました。もちろん、すべてが私の功績ではありませんが、社内での表彰もされました。

ですが内心、罪悪感もあり、複雑な経験をしました。

現在の職場でも同じようなことが行われようとしている

今担当しているRPAやAIの導入により、必ず人は減らすことが出来ます。間違いないです。そのために導入していると言っても過言ではないですからね。

良く経営層から言われます。

「効率化して余った人は、新しい仕事を作り出すから大丈夫。気にしないでシステム導入してくれ」

ちなみに、経営層は全員天下りです。想像は任せます。

経営層が思う「新しい仕事」は、新しいサービスとか技術開発とかそういうのをイメージしているはずです。しかしシステム化で仕事がなくなるような人材は、新しいサービスなどを作れるような人材はほとんどいないですね。

新しいサービスなどを考えられる人はもうR&D部門で頑張ってます。
厳しいかも知れませんがそれが現実だと思います。

私が思う「新しい仕事」は、暇になったのでやらなくても良い仕事を増やすこと。会社は定時制なので、暇でも時間までは会社にいないといけない。やることなくても何かやらないといけないんですよね。そうすると新しい無駄な仕事を始めることが多いです。

システム導入時の投資対効果の考え方が甘い

システムはランニングコストがかかります。経営的にはコストを下げるか売り上げを伸ばすか、の対応が必要になってきます。

新規事業にかかわるシステム導入であれば売り上げに貢献していくのはわかりますが、効率化のために導入するシステムでは、コストを削減していく必要があります。

なので、スコープを明確にしておく必要があります。

RPAなどは完全にコスト削減を意識していく必要があり、そうなると大きな固定費である人件費が対象となります。

「人を減らさず新しい仕事を生み出す」という経営層の考えは、人件費=固定費はそのままで、システムのランニングコストがプラスされることを考えた上で、新しい仕事がそれ以上の利益を生み出す必要があるということ。

新しいサービスが生み出せる人がいたとしても、システム導入の時点ではどういう市場規模のどういうニーズに対してサービスが提供できるか調査するわけでもなく、「空いたら何かやらせておけば良い」という発想で投資します。

その先は、あえて言いませんが。

ランニングコスト分だけ経費が増える傾向
ランニングコスト分だけ経費が増える傾向

近年のリストラ事情

2019年では、黒字リストラとか45歳リストラとか、今までのリストラとは少し違ったリストラの行われ方になっていて、2020年も同じ傾向が続くと言われています。

背景などは調べているので別の機会にまとめたいと思っていますが、1つにはIT化の活用により人を削減できるようになったことがあります。

コスト削減のためのシステム導入がリストラを加速させたことになります。

以前は、不景気なのでIT活用でコスト削減しリストラしていく。

今は、IT活用でコスト削減してリストラしていく。

あれ、景気には関係なくコスト削減でITが利用され、結果的にリストラにつながるんですね、という。。。

会社の継続のためには仕方がないことかも知れませんが。。

システム導入時の情シスの心構え

私の会社のシステムの導入は、現場からの要望で導入する例、本社側として導入する例、情シスから世間動向や新技術などを提案して導入する例があります。

いずれの場合でも、我々情シスは、場合によっては人の人生を変えるような仕組みを提供していることを忘れず、会社が目指すべき方向性に合わせてシステムを導入していかないといけないと思っています。

ITの活用やシステムの導入は仕事が楽になり、時間に余裕が生まれ、働き方改革になりますよ、ということで、仕事だけではなくプライベートの時間も確保できるという、明るい方向に人生が変わるシステム導入を目指したいですね。

働き方/ワークライフバランスのためにシステム導入をする
働き方/ワークライフバランスのためにシステム導入をする

本心では残業が減ると困る人もいますが、副業も解禁になりますし、残業に縛られる意味はなくなるでしょう。

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