冬になると、あちらこちらでイルミネーションの幻想的な光が街を彩っていて、冬の夜のデートスポットになっています。
一方で一緒にイルミネーションを楽しむ人がいない者にとっては、「電気のムダ使い」と主張する人もいます。
では、イルミネーションでは、どのくらいの電気代が掛かっているのでしょうか。「使われている電球の数」さえ分かれば、おおまかな消費電力を導き出すことができますので実際に計算してみます。
電気代の基本的な計算
電力会社との契約によって多少ばらつきはありますが、ここでは一般的にだいたい15円/kWhとします。
イルミネーションのLEDの電気使用量
だいたいカタログ値等では、LED球100球で6Whとなっています。Wh(ワット・アワー)は1時間使用したときの電力です。6Whは1時間で6Wですよ、となります。
部屋の蛍光灯の豆球が5Wですので、LEDは80球分くらいの電気が必要なイメージです。
イルミネーションのLEDの数
例えば丸の内イルミネーション2019では、約100万球のLEDが使用されていますね。
100球で6kWhなので、100万球では60kWhとなります。
計算式 (LED約100万球 / 100球)× 6W = 60.0kW
イルミネーションのライトアップ時間
17:30~23:00ですので、5.5時間の点灯ですね。
1時間60kWなので、5.5時間では330kWhとなります。
計算式 60kW × 5.5h = 330kWh
1日当たりの電気代
kWhあたり15円なので、330kWhだと
計算式 15円 × 330kWh = 4,950円/日
大体1日当たり5,000円くらいの電気代ということになりますね。
CO2換算だと
温暖化の原因と言われるCO2の換算は、カーボンオフセットという考えから計算できます。
例えば、電力の場合
年間の電力使用量 ×CO2排出係数(1kWhあたりのCO2排出量)=CO2排出量
330kwh × 0.455kg-CO2/kWh(※) =150.15kg
※2018年度東京電力の場合
約150kgのCO2が、1日のイルミネーションで排出されていることになりますね。
丸の内イルミネーション2019の補足(重要)
丸の内イルミネーションでは、2014年度より1球あたりの使用電力を30%カットする「NEWエコイルミネーション」を一部に採用しています。
NEWエコイルミネーションは、従来型LED電球の電力をコントロールすることで、使用電力を約65%削減しながら同等の明るさを得ることに成功した「エコイルミネーション」のエネルギー消費をさらに低減し、高効率化を実現し、明るさは従来のエコイルミネーションのまま、使用電力の約30%削減を実現しています。
また、丸の内仲通りにおいて期間中に使用するすべてのエネルギーには、太陽光や風力などの自然エネルギーで発電されたグリーン電力を使用しているので、環境を大切にした地球に最もやさしいイルミネーションです。
上記の計算式は、100万球という計算しやすい数字だったので利用しましたが、実際には環境を配慮しているイベントとなっています。
自宅のイルミネーションは電気代0円で
自宅のイルミネーションの場合、規模はそれほど大きくないため太陽光発電にて賄える場合が多いです。
LED球は購入するしかないですが、太陽光発電で賄えれば環境にもやさしく、お財布にもやさしく、冬の夜を楽しむことができるので、おススメです。