実は調べてみると「地球温暖化の原因」は、とても複雑でした。
地球温暖化のしくみ
ご存知の通り、地球は太陽によって暖められています。地球を包んでいる大気には「温室効果ガス」という気体が含まれていて、 近年までは、逃げる熱と暖める熱が 温室効果ガスの濃度によってバランスが良い状態にありました。
その後、私達が住みやすい世界に変えてしまったために、そのバランスが崩れしまい、 地球の温度が上がってしまった、いや上がり続けていると言えます。

原因と言われる「温室効果ガス」とは
「地球温暖化のしくみ」のところで、「温室効果ガスの濃度」とご紹介しましたが、 いったい、この「温室効果ガス」とは何なのでしょうか?
 1998年に制定された「地球温暖化対策の推進に関する法律」の中で、 二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、代替フロン等の6種類のガスが「温室効果ガス」 として定められています。 
「温室効果ガス」と言われる二酸化炭素やメタンなどのガスが、 太陽からの熱を内部に封じ込め、地球を暖めています。
この「温室効果ガス」がバランス良く働き、地球の平均気温は約15℃に保たれていますが、 仮にこの「温室効果ガス」がないと-18℃になると言う報告がありました。
現在、バランスを崩して悪者になっている「温室効果ガス」ですが、 非常に重要な働きをしているのでした。
温暖化ではなく寒冷化だったら?
温室効果ガスがバランスを崩し、地球を温暖化に導いていますが、 逆にバランスを崩して「寒冷化」してしまったら、私達にどのような影響があるのでしょうか?私は寒さには強いほうだと思いますが、想像しただけで怖いですね。
- 海の氷が増えても、余り怖くない
 - 農作物が育たない=食料難=怖い
 - 暖房で電気や灯油、ガスの消費=金銭的に怖い
 - 飲料水とか凍ってたら嫌だ
 - 日本だと季節感が・・・
 - 寒いと外に出たくなくなる?冬眠する?
 
温室効果ガスの種類と特徴
「地球温暖化対策の推進に関する法律」の中で、「温室効果ガス」に指定されているのは次の通りです。
| 温室効果ガス | 地球温暖化係数 | 性質 | 用途・排出源 | 
| 二酸化炭素 CO2  | 1 | 温室効果ガスの代表格。大気中に0.037%含まれています。 | 化石燃料などの燃焼。 | 
| メタン CH4  | 23 | 天然ガスの成分。 | 腸内発酵(ゲップとかおなら)、廃棄物の埋め立てなど。 | 
| 一酸化二窒素 N2O  | 296 | 安定した窒素酸化物。 | 燃料の燃焼など。 | 
| オゾンを破壊するフロン CFC/HCFC  | 数千~数万 | オゾン層を破壊しさらに温室効果も協力。生産・消費が規制されている。 | スプレー、エアコン、冷蔵庫などの冷媒など。 | 
| オゾンを破壊しないフロン HFC  | 数百~数万 | 塩素はなく、オゾン層を破壊しないが、強力な温室効果ガス。 | スプレー、エアコン、冷蔵庫などの冷媒など。 | 
| オゾンを破壊しないフロン PFC  | 数百~数万 | 数万 塩素とフッ素のフロン。強力な温室効果ガス。 | 半導体製造プロセスなど。 | 
| オゾンを破壊しないフロン SF6  | 22200 | 硫黄とフッ素のフロン。強力な温室効果ガス。 | 絶縁体。 | 
影響度
温室効果ガスのなかで、二酸化炭素の排出量が最も多く、温暖化への寄与割合が約60%と大きくなっています。 二酸化炭素の排出を重点的に抑えていくことが望まれます。
| 温室効果ガス | 寄与度 | 
| 二酸化炭素(CO2) | 60% | 
| メタン(CH4) | 20% | 
| 一酸化二窒素(N2O) | 6% | 
| オゾン層を破壊するフロン類(CFC,HCFC)及びハロン | 14% | 
| オゾン層を破壊しない代替フロン類など(HFCS,PFCS,SF6) | 0.5%以下 | 
温室効果ガスの濃度変化

産業革命(1760~)以降、発電や石油の使用により二酸化炭素が急激に増えたことが 大きな原因であると言われています。

二酸化炭素の排出状況
アメリカはダントツですね。しかし、京都議定書には参加をためらっています。
アメリカ、中国、ロシアと大国だけあって上位を占めていますが、 日本すごいですね、狭い国土ながら4位と健闘?しています。
| 順位 | 国名 | 排出量(%) | 
| 1 | アメリカ | 5,610,681(24.4) | 
| 2 | 中国 | 2,795,021(12.1) | 
| 3 | ロシア | 1,437,407(6.2) | 
| 4 | 日本 | 1,186,441(5.2) | 
| 5 | インド | 1,072,613(4.7) | 
| 6 | ドイツ | 786,797(3.4) | 
| 7 | イギリス | 568,773(2.5) | 
| 8 | カナダ | 436,572(1.9) | 
| 9 | イタリア | 428,873(1.9) | 
| 10 | 韓国 | 427,713(1.9) | 
| 11 | メキシコ | 424,667(1.8) | 
| 12 | サウジアラビア | 374,957(1.6) | 
| 13 | フランス | 363,025(1.6) | 
| 14 | オーストラリア | 345,325(1.5) | 
| 15 | ウクライナ | 343,332(1.5) | 
| – | その他 | 6,419,876(27.9) | 
| – | 排出量の合計 | 23,022,071(100) | 
二酸化炭素vs人間
温暖化の原因は「温室効果ガス」であり、 その中でもっとも影響を与えているのは、我々の身近にある「二酸化炭素」。 近年、急激な濃度の上昇がある。それを排出しているのは、日本を含む先進国、 急成長の中国・インドが上位を占める。という事がお分かりだと思います。 
しかしどうでしょうか?
温室効果ガスである二酸化炭素の濃度が急激に上昇したことは結果であり、 その影響が温暖化。 二酸化炭素の濃度を上昇させたのは我々、人間の都合だと思いませんか?
本当の原因は、私たちではないでしょうか?
  
  
  
  